特集 職業・環境アレルギーの最前線
Ⅶ.職業性過敏性肺炎の最前線
釣木澤尚実
1
,
押方智也子
1
Naomi Tsurikisawa
1
,
Chiyako Oshikata
1
1国立病院機構埼玉病院呼吸器内科
pp.1496-1508
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201711064
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
職業性過敏性肺炎の診断における最大のポイントは職業性過敏性肺炎を疑うことである。したがって問診が最も重要であり,病歴,特に職業歴を詳細に聴取する必要がある。また他のアレルギー疾患(喘息,皮膚炎など)を併発することがあることも考慮する。治療として抗原回避は不可欠であり,軽症例では抗原回避により自他覚症状は改善するが,線維化が進行すると離職により抗原回避後にも病状が進行することがあることを考慮する必要がある。対策がなされた職業性過敏性肺炎の有病率は減少する傾向がある中で新規の抗原による報告も散見されることに注意を要する。