特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第1章 呼吸器
過敏性肺炎
千葉 弘文
1
1札幌医科大学呼吸器・アレルギー内科学講座
pp.536-539
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_536
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診断基準
過敏性肺炎(hypersensitivity pneumonia:HP)は,細気管支から肺胞領域における炎症性および線維性疾患である.疾患感受性の高い個人が抗原を反復吸入する結果,Ⅲ型およびⅣ型アレルギーを惹起すると考えられている.呼吸細気管支周辺は,吸入抗原などの微小粒子が留まりやすい解剖学的構造を有し,同領域における抗原曝露後,免疫複合体が形成され,補体の活性化に引き続きマクロファージが活性化される.発症初期より好中球性炎症,さらにはTh1細胞性の免疫応答も誘導される.
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