特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
呼吸器疾患
過敏性肺炎
稲瀬 直彦
1
,
吉澤 靖之
2
1東京医科歯科大学呼吸器内科
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科統合呼吸器病学
pp.295-299
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101536
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過敏性肺炎は吸入抗原によるアレルギー性疾患であり,真菌,細菌,鳥糞・羽毛,キノコ胞子などが原因となる.肺感染症ではないので抗菌薬や抗真菌薬は使用されず,抗原からの回避が重要となる.本邦においては住居の真菌(トリコスポロン)により発症する夏型過敏性肺炎が最多であるが,治療においては住居の環境改善が必要となる.鳥関連抗原が原因となる過敏性肺炎は慢性発症することが多く,進行期には特発性間質性肺炎との鑑別が困難である.同じ環境であっても過敏性肺炎を発症する人は限られており,病気についての理解が得にくい場合がある.
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