メディカル・ハイライト
大気汚染
乗木 秀夫
1
1日本医科大学
pp.58-59
発行日 1968年2月10日
Published Date 1968/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204122
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■大気汚染の背景
このたび,公害対策基本法が国会を通過し,ばい煙規制法指定地区として,北室蘭地区から南大牟田地区にいたる12ヵ所,人口2,400万人に対する大気汚染の被害に対する処置を行なうことになった。これは,更に予定地区として10ヵ所が計画されている。
この法でいう公害とは,事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染,水質の汚濁,騒音,振動,地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の堀さくによるものを除く。)および悪臭によって,人の健康または生活環境に係る被害が生ずることをいう。と定義され,衆議院の本法に対する附帯決議として,本法制定の趣旨は,国民の健康の確保を第1義とするものであることに,つねに留意すること,としてある。
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