連載 記憶に残る症例(33)
喘息と診断された難治性咳嗽の3症例
灰田美知子
1
Michiko Haida
1
1半蔵門病院副院長/アレルギー・呼吸器内科
pp.524-535
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201704102
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
喘息を含む呼吸器疾患の診断と治療は比較的,容易と思われがちであるが実際は鑑別が難しい疾患が多い。また,それぞれの疾患は年齢や性別でも異なった側面があり,様々な変容に習熟しておく必要がある。特に咳嗽が長期に及ぶ時は2次的な影響も加わり,さらに鑑別が困難なことが多い。不正確な診断に基づいた治療を行っても期待の通りの結果を得られないことも事実であり,併存疾患なども正確に診断,相互関連を把握しておく必要がある。今回,実際に診断と治療に苦慮した症例を紹介するので参考にして頂ければと考える。