発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006094813
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咳喘息とアトピー咳嗽は,副鼻腔気管支症候群とともに,わが国における慢性咳嗽の三大原因疾患である.咳喘息とアトピー咳嗽は,ステロイド薬が奏効する好酸球性気道疾患であるが,それぞれの基本病態が異なることを認識すべきである.咳喘息は,β2刺激薬などの気管支拡張薬が有効な唯一の病態であり,中枢から末梢気道全体の好酸球性炎症を基本病態とし,約30%の患者が喘息を発症するため,喘息の前段階と認識されている.アトピー咳嗽は,気管支拡張薬がまったく無効であり,中枢気道の好酸球性炎症と咳感受性亢進を基本病態とし,喘息には移行しない
©Nankodo Co., Ltd., 2006