特集 気道の炎症をめぐって
Ⅷ.One airway, one disease
大石景士
1
,
松永和人
2
Keiji Oishi
1
,
Kazuto Matsunaga
2
1山口大学大学院医学系研究科呼吸器・感染症内科学分野
2山口大学大学院医学系研究科呼吸器・感染症内科学分野教授
pp.494-502
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201704072
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上気道と下気道は組織学的,生理学的に多くの構造が共通しており,鼻副鼻腔炎と気管支喘息が高率に合併し,互いに影響を及ぼすことから“One airway, one disease”として捉えて診断,治療することが提唱されている。基本病態は気道炎症であり,その炎症は共通の免疫機序により惹起される。鼻炎合併喘息患者において,鼻炎の活動性を正確に評価し点鼻ステロイド薬などによる治療介入を行うことは,鼻炎症状の改善のみならず下気道炎症を軽減し喘息の症状コントロールに寄与する。