特集 花粉症研究の進歩
XI.結膜病変に関する研究
福島敦樹
1
Atsuki Fukushima
1
1高知大学医学部眼科学講座教授
pp.356-361
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201703080
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
アレルギー性結膜疾患はⅠ型アレルギーが関与し,何らかの自他覚所見を伴う結膜の炎症性疾患と定義される。アレルギー性結膜炎,アトピー性角結膜炎,春季カタル,巨大乳頭結膜炎の4つのタイプに分類され,それぞれのタイプにより重症度や臨床所見も異なる1)。治療に関してはアレルギー性結膜炎に代表される軽症では抗アレルギー点眼薬,春季カタルに代表される重症では免疫抑制薬が標準的治療として確立している。花粉症の結膜病変に関する新しい情報としては,結膜抗原誘発試験が標準的になりつつあること,いくつかの新しい検査法が開発されていることがあげられる。