増刊号 上肢・手の機能と作業療法—子どもから大人まで
第3章 疾患別 上肢・手の困難事例へのアプローチ—具体的介入例とポイント
6 関節リウマチ
坂本 安令
1
Yasunori Sakamoto
1
1横浜市立大学附属病院
pp.772-777
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201002
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関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)に対する治療戦略は,1970〜1980年代前半にかけては消炎鎮痛剤やステロイド等による疼痛緩和や全身状態の改善が主流であった.一方,リハにおいては,関節痛を助長しない動作の指導,日常生活での安静と運動のバランスに配慮する等,対症療法的な側面が強かった.しかし近年は抗リウマチ薬(disease-modifying anti-rheumatic drugs:DMARDs)や生物学的製剤(biological agents:Bio)の登場で,RA発症早期の段階で疾患活動性を抑制し,速やかに全身状態を改善させ,関節破壊の進行を抑制できる場合が多くなった.
本稿では薬物療法の進歩に伴い,近年変わりつつあるRAのリハの課題も含め,RA患者の上肢機能へのアプローチについて述べる.
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