連載 記憶に残る症例(24)
喘息,無ガンマグロブリン血症,非即時型食物アレルギー
近藤直実
1
Naomi Kondo
1
1岐阜大学名誉教授/平成医療短期大学学長
pp.294-299
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201602132
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記憶に残る多くの症例のうち,その後の研究や臨床の契機になったという視点から3件を紹介する。 1つ目は,多くの喘息患者さん方の病態解析と減感作療法の効果から効く人と効かない人がいるということで,その後の“アレルギーのオーダーメイド医療開発”に進んだ。2つ目は,無ガンマグロブリン血症の患者さんとの劇的な出会いで,その後のタンパク構造生物医学(近藤ら導入)に至る免疫研究に繋がった。3つ目は,非即時型食物アレルギーの何人かの患者さんで病態解析を通して,“食べて治す食品開発”に発展した。