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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
4.皮膚疾患治療のポイント
アトピー性皮膚炎早期介入と即時型食物アレルギー予防
Early intervention for atopic dermatitis to prevent food allergy
山本 貴和子
1
Kiwako YAMAMOTO-HANADA
1
1国立成育医療研究センターアレルギーセンター
1Allergy Center, National Center for Child Health and Development, Tokyo, Japan
キーワード:
予防
,
経皮感作
,
アトピー性皮膚炎
,
プロアクティブ療法
,
経口免疫誘導
Keyword:
予防
,
経皮感作
,
アトピー性皮膚炎
,
プロアクティブ療法
,
経口免疫誘導
pp.96-99
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207278
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summary
アトピー性皮膚炎はアレルギーマーチの始まりであり,その後のアレルギーリスクに影響する.30%が乳児期に湿疹を経験し,その発症時期が早いほど即時型食物アレルギーの発症リスクが高まる.この度,世界で初めて経皮介入により食物アレルギー発症が抑制できることをランダム化比較試験(PACI Study)で実証した.二重抗原曝露仮説に基づいて,まず,アトピー性皮膚炎への早期診断・抗炎症治療薬による早期介入,その後の良好なコントロールにより,経皮感作の予防や即時型食物アレルギー予防対策となる.経皮介入に加えて,経口免疫寛容を誘導するために,アレルギーになりやすい食物の開始も遅らせないといった経口介入も必要である.ただし,既に食物アレルギーを発症している場合は医師と相談し,注意が必要である.
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