特集 季節性アレルギー性鼻炎と周辺疾患
序~花粉症周辺疾患と花粉症治療の今後の展開~
大久保公裕
1
Kimihiro Okubo
1
1日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野教授
pp.9-16
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201601009
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スギ・ヒノキ花粉症は現在増加している疾患であり,鼻症状だけでなく,目症状,皮膚症状さらには呼吸器症状など重症化してQOLを低下させやすい。このように発見当時より疾患構造が大きく変化している疾患であり,近年の状況を整理する必要がある。これには,〈1〉 飛散数の増加,〈2〉 飛散季節の延長,〈3〉 ヒノキ飛散の影響の増加,〈4〉 罹患人口の増加,〈5〉 各症状へのアプローチ,〈6〉 ガイドライン改訂による治療法の選択の幅の増加,〈7〉 舌下免疫療法の適応・効果などがあり,それぞれ近年における特徴を表している。