特集 最新の花粉症診療
花粉症とは 花粉皮膚炎
横関 博雄
1
1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
キーワード:
放射性アレルゲン吸着試験
,
鑑別診断
,
皮膚炎
,
皮膚テスト
,
花粉症
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Dermatitis
,
Rhinitis, Allergic, Seasonal
,
Skin Tests
,
Radioallergosorbent Test
pp.167-171
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021136967
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<Headline>1 スギ花粉症の患者に合併して、スギ花粉が皮膚に接触することが原因と思われるスギ花粉皮膚炎と呼ばれている皮膚症状がみられることがある。ブタクサ、シラカバの花粉などでも花粉皮膚炎を発症することがある。2 花粉皮膚炎の典型的な特徴は、春先もしくは秋に生じ、他の季節には生じないこと、顔など露出部位もしくは頸部など間擦部に生じやすいこと、そして臨床的な特徴は典型的なアレルギー接触皮膚炎と異なり丘疹、水疱を混じた多彩な湿疹局面は通常形成されず、一見蕁麻疹様の浮腫性紅斑が初発疹である点である。3 治療法は、対症療法として、非鎮静性の第2世代の抗ヒスタミン薬を処方するなど花粉症そのものの治療が必要である。また、皮膚局所には炎症の強い皮膚炎では、medium程度までのステロイド外用薬を外用し、炎症を抑える必要がある。
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