特集 色々なアレルギー疾患における最近の進歩
I.内 科 1.costimulatory signalと喘息
松元幸一郎
2
,
田村健太郎
1
1九州大学大学院医学研究院臨床医学部門内科学講座呼吸器内科学
2九州大学大学院医学研究院臨床医学部門内科学講座呼吸器内科学 准教授
pp.1512-1525
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201511020
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気管支喘息,特にアトピー性喘息は吸入抗原に対するTh2タイプのアレルギー性炎症反応を本態とし,抗原提示細胞を介したT細胞の活性化がB細胞からの抗原特異的IgEの産生,肥満細胞や好酸球の活性化に繋がる。抗原特異的Th2細胞の成立・活性化とその制御においては共刺激分子(costimulatory molecules)と総称される細胞膜上の機能分子群を介した情報伝達が重要な役割を担っている。近年,costimulatory signalは抗原感作の成立に関与するのみならず抗原感作成立後の病態においてもアレルギー性炎症の制御的役割を担っていることが明らかになりつつある。