特集 原発性免疫不全症候群 アップデート
III.原発性免疫不全症:原因探索法・診断法の進歩
今井耕輔
1
Kosuke Imai
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県小児・周産期地域医療学准教授
pp.1196-1207
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201509036
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原発性免疫不全症の原因遺伝子は250を超えており,同一遺伝子の変異でも全く異なる表現型を示したり,異なる遺伝子の変異でも同じような表現型を示すことがあり,専門家でもその遺伝子診断は容易ではない。そこで,PIDJネットワークを構築することにより,候補遺伝子解析が可能となった。さらに,TREC,KRECを用いた新生児スクリーニングも外国では始まっており,日本でも準備中である。これと10カラーFACSを用いたリンパ球亜分画解析,さらに次世代シークエンサーを用いた候補遺伝子解析,Exome解析を駆使し,原因遺伝子の探索に努めている。