特集 原発性免疫不全症候群 アップデート
IV.既知疾患(概念)と近年同定された疾患のトピックス 1.重症複合免疫不全症~PGM3異常症~
關中悠仁
1
,
野々山恵章
2
Yujin Sekinaka
1
,
Shigeaki Nonoyama
2
1防衛医科大学校小児科
2防衛医科大学校小児科 教授
pp.1208-1212
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201509048
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
糖鎖形成機能を持つphosphoglucomutase 3(PGM3)遺伝子の変異によるPGM3異常症が2014年に報告され,重症アトピー性皮膚炎,喘息,反復する呼吸器感染,血中immunoglobulin E(IgE)上昇等の高IgE症候群に一致する症状が出現すること,一部では重症複合免疫不全症の病型を取り得ることが明らかになった。本疾患の発見により,蛋白への糖鎖付加が神経系のみならず免疫系の発達や反応にも重要な役割を負っていることが明らかになった。