連載 アレルギー検査法(28)
II 検査の実際 in vitro ロイコトリエンの測定
本田善一郎
1
Zen-ichiro Honda
1
1お茶の水女子大学保健管理センター 教授/センター長
pp.1120-1128
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201508090
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ロイコトリエン,プロスタグランジンなどアラキドン酸代謝物(エイコサノイド)などの生理活性脂質は気管支平滑筋収縮およびアレルギー性炎症を亢進し,あるいは調節する多彩な生理活性を持つ。尿,呼気濃縮液(EBC)のエイコサノイドは極めて微量であり,尿など基質(matrix)が測定に大きく影響すること(matrix effect)から,信頼性のある測定値を得ることは必ずしも容易ではなかった。液体クロマトグラフィー-タンデム型マススペクトロメトリー(LC-MS/MS)ではこれらの困難が克服され,高精度でdynamic rangeの広い測定が可能となり,さらに生理活性脂質の網羅的解析(リピドミクス)が実現されている。