連載 アレルギー検査法(30)
II .検査の実際 in vitro 好中球機能検査
安井耕三
1
Kozo Yasui
1
1広島市立広島市民病院小児科主任部長
pp.1432-1437
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201510094
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気管支喘息の主病態は,アレルギーを起因とした気道の慢性炎症である。局所での炎症担当細胞として旧来より肥満細胞および好酸球が注目されてきたが,現在では好中球・気道上皮細胞・血管内皮細胞・単球・樹状細胞・リンパ球の相互関与が証明され,環境因子や感染をトリガーとして種々のサイトカインにより,個々の細胞機能が調節されている。なかでも好中球は主に感染に伴い内皮細胞・樹状細胞活性化の影響を受けるとともに,とくにSRS-A(ロイコトリエン)により特異的に活性化されている。好中球機能検査の実施は,科学的機序の解析にとって重要である。