特集 アレルギーと自己免疫
III.自己免疫疾患
2.自己免疫疾患の検査
2)リンパ球
(4)in vitro抗体産生の検査
村上 雅朗
1
,
杉田 昌彦
1
,
熊谷 俊一
1,2
,
井村 裕夫
1
Masao MURAKAMI
1
,
Masahiko SUGITA
1
,
Shun-ichi KUMAGAI
1,2
,
Hiroo IMURA
1
1京都大学医学部第2内科
2京都大学医療技術短期大学部
pp.161-164
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900832
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はじめに
正常な免疫応答において,抗原刺激を受けたB細胞は,T細胞や単球およびそれらから産生される種々のサイトカインによる調節を受け活性化,増殖,分化という3つのステップを経て,抗体産生を行うようになる.このB細胞固有の機能としての抗体産生をinvitroで検出する代表的な方法を表13に示した.B細胞の異常な活性化とそれに伴う自己抗体の産生は,全身性エリテマトーデス(SLE)をはじめとする全身性自己免疫性疾患の病態の中心をなすものである.
本稿ではSLEを例にとり,PFC (plaque formingcell)法およびELISA法を用いたin vitro抗体産生機能検査によってB細胞の機能異常や自己抗体の産生機構がどのようにして明らかにされるかを述べる.
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