特集 好酸球性副鼻腔炎と周辺疾患
VI.好酸球性中耳炎
金沢弘美
1
,
飯野ゆき子
2
Hiromi Kanazawa
1
,
Yukiko Iino
2
1さいたま市民医療センター耳鼻咽喉科科長
2自治医科大学さいたま医療センター耳鼻咽喉科教授
pp.54-63
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201501054
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難治性中耳炎の1つである好酸球性中耳炎は,喘息に合併する慢性気道炎症の1つであり,“one airway,one disease”として認知されている。気管支喘息や好酸球性副鼻腔炎の発症後,10年以上経過してから発症する。ほとんどの症例は副腎皮質ステロイドの鼓室内注入にて安定した状態を維持することができるが,現在の治療ではコントロールが難しい重症例が存在する。重症化を防ぐためには,早期に診断を行い,治療を開始することが必要である。