特集 好酸球性副鼻腔炎と周辺疾患
VII.気管支喘息と好酸球性副鼻腔炎
庄司俊輔
1
Shunsuke Shoji
1
1国立病院機構東京病院副院長
pp.64-70
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201501064
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慢性副鼻腔炎は,従来は好中球性炎症によるものが大半であったが,最近は,好酸球性炎症を特徴とする,難治性かつ再発性の「好酸球性副鼻腔炎(eosinophilic chronic rhinosinusitis:ECRS)」が注目されてきている。ECRSは気管支喘息との合併が多く,気管支喘息とアレルギー性鼻炎の間の“one airway, one disease”の概念は,ECRSと気管支喘息の間にも当てはまる。また,これら両疾患の間には,病態の成立およびリモデリング機序において類似性および共通性が見いだせる。本稿では,それらを概説するとともに,「鼻ポリープの成因」と「osteitis(骨炎)の関与」についても最近の知見を紹介する。