特集 好酸球性副鼻腔炎と周辺疾患
V.好酸球性鼻副鼻腔炎の外科的治療
松脇由典
1
Yoshinori Matsuwaki
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科講師
pp.46-53
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201501046
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
好酸球性鼻副鼻腔炎(ECRS)を疑い,保存的治療にて十分な治療効果がない場合は外科的治療を検討する。漫然と保存的治療を繰り返さず,外科的治療による早期介入が嗅覚温存の可能性を高める可能性がある。ECRSに対しては内視鏡下汎副鼻腔手術(ESS IV 型)を行うべきである。気管支喘息を合併する場合は,呼吸器内科医と協力し喘息の治療を同時に行う。手術においては嗅裂・篩骨洞病変への対応が最も重要である。治療の中心はESSによる病変の除去と形態の改善であるが,適切な術後治療は再発率を有意に減少させる。