特集 アレルギーとエピジェネティクス
II.各 論 4.喘息以外の免疫・アレルギー疾患とエピジェネティクス ~微小変化型ネフローゼ症候群とエピジェネティクス~
小林靖子
1
,
荒川浩一
2
Yasuko Kobayashi
1
,
Hirokazu Arakawa
2
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学 助教/ブリストル大学医学部腎臓ユニットリサーチフェロー
2群馬大学大学院医学系研究科小児科学 教授
pp.1892-1898
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201412064
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微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)は大量蛋白尿をきたす腎疾患である。蛋白尿の原因として何らかの免疫機能異常が関与し,活性化したヘルパーT細胞由来の液性因子による糸球体係蹄壁の透過性亢進が指摘されてきたが,現在まで明確な病因は明らかになっていない。 我々はMCNSの病因解明のための1つのアプローチとして,末梢血免疫担当細胞でDNAメチル化解析を試みた。得られた知見とともに,多因子疾患におけるエピジェネティクス解析の可能性について考察する。