特集 気管支喘息・COPDにおける肺機能~呼吸生理と病態生理~
II.小児科 1.呼吸音からみた小児気管支喘息の肺機能
土生川千珠
1
Chizu Habukawa
1
1国立病院機構南和歌山医療センター小児アレルギー科医長
pp.1357-1363
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201409039
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我々は,非発作時の肺音で気道評価ができる,乳幼児でも検査が可能なシステムを開発した。センサーを胸部に固定し,フローを測定せずに,安静呼吸で,数十秒間記録し自動解析する。日本人小児の肺音の正常値(強度)を作成し,正常値からの残差をic700(700 Hzの正常値からの強度差)を指標とする。ic700は,喘息の非発作時の気道変化を示し,長期管理として有用である。ic700は,喘息児と健常児で有意な差があり,V50とMMFや症状評価とも関連している。吸入ステロイド治療の効果判定にも有用である。