特集 重症薬疹の診断と治療 アップデート
V.スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)/中毒性表皮壊死症(TEN)の診断と治療
齋藤奈央
1
,
阿部理一郎
2
Nao Saito
1
,
Riichiro Abe
2
1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学教室/旭川医科大学皮膚科学講座
2北海道大学大学院医学研究科皮膚科学教室 准教授
pp.1220-1226
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201408052
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薬疹は,すべての診療科の医師が経験しうる皮膚疾患である。薬疹の最重症型であるスティーブンス・ジョンソン症候群(Stevens-Johnson syndrome:SJS),中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis:TEN)において,発症早期には通常薬疹と臨床所見が類似しており鑑別が困難だが,SJS/TENは急激な経過で紅斑,びらんが拡大し,時に致死的となる。SJS/TENは早期診断と治療が重要であり,本稿ではSJS/TENの診断,治療を中心に解説する。