特集 喘息・COPDと関連疾患の重要知識Up-to-date
喘息・COPDの関連病態と鑑別を要する疾患
気管支拡張症
松本 久子
1
1近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科学教室
キーワード:
気管支拡張症
,
気管支拡張症合併難治性喘息
,
気道クリアランス
,
少量マクロライド療法
Keyword:
気管支拡張症
,
気管支拡張症合併難治性喘息
,
気道クリアランス
,
少量マクロライド療法
pp.2314-2318
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229914
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Point
◎気管支拡張症は,慢性気道炎症,気道感染,粘液線毛クリアランスの異常,気道・肺の破壊などが複雑に絡み合い進行する疾患であり,臨床的には慢性の湿性咳嗽を呈する症候群的疾患である.
◎病因は多岐にわたり,特発性のほか,感染症,関節リウマチ,慢性閉塞性肺疾患(COPD),喘息などが併存し,いずれの疾患も気管支拡張症との併存により,管理困難・予後不良となる.
◎経過中増悪や下気道の感染症,血痰・喀血を呈することがあり,進行例では呼吸不全を呈する.
◎症状やQOLの改善,増悪や疾患進行の抑制を管理目標とし,長期管理時は少量マクロライド療法のほか,気道クリアランス・呼吸リハビリテーション,ワクチン接種などを行う.
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