特集 スギ・ヒノキ花粉症
XIII.機能性食品の効果と限界
田中敏郎
1
Toshio Tanaka
1
1大阪大学大学院医学系研究科抗体医薬臨床応用学講座教授
pp.120-125
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401120
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花粉症などのアレルギー疾患の有病率が世界中で増加しているが,有病率を高めている1つの環境要因として食習慣の変化(ダイエット仮説)が提唱されている。食品には,アレルギー疾患の発症を促進する物質と抑制する機能性物質が含まれ,この数十年間におけるこれらの摂取の変化が,アレルギー疾患の発症や症状の悪化に関与するという仮説である。疫学研究にてその検証が進められており,逆に,抗アレルギー作用を有する機能性食品の適切な摂取が,アレルギー疾患の予防や症状軽減(補完療法)をもたらす可能性があり,介入試験も進められている。