特集 薬物アレルギー
VI.重症薬疹の関連遺伝子多型
鹿庭なほ子
1
Nahoko Kaniwa
1
1国立医薬品食品衛生研究所医薬安全科学部主任研究官
pp.1814-1823
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201312062
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スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS),中毒性表皮壊死症(TEN),薬剤過敏症症候群(DIHS)などの重症薬疹は,特異体質により発症すると言われ,発現頻度は稀であるが重篤化しやすい。本稿では,主として,抗てんかん薬,アロプリノール,HIV治療薬などによって発症する重症薬疹と強い関連性を示すHLAのタイプについてこれまでの報告をまとめた。これらの一部は,保有者が多い国々において,副作用を未然に防ぐ目的で,薬の服用開始前にスクリーニングが行われるようになり,個別化医療に利用されている。