特集 気管支喘息の研究 アップデート
V.気管支喘息と感染
松元幸一郎
1
,
藤内研
2
Koichiro Matsumoto
1
,
Ken Tonai
2
1九州大学大学院医学研究院附属胸部疾患研究施設講師
2九州大学大学院医学研究院附属胸部疾患研究施設
pp.992-999
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201307048
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呼吸器合胞体ウイルスやライノウイルスの感染は幼少児に反復性の喘鳴をもたらし,アトピー素因を有する小児の喘息発症に関わっている可能性が指摘されている。またライノウイルスは喘息を増悪させる代表的なウイルスである。ウイルスに対する初期免疫にはインターフェロン応答を含む自然免疫が重要な役割を担っているが,喘息患者ではこのインターフェロン応答が減弱しており感染を遷延させている可能性がある。自然免疫とアレルギーの相互作用を明らかにする努力は感染に伴う喘息病態を予防・改善することが期待される。