特集 アレルギー疾患における特異抗体の意義
II.アレルゲン特異IgE抗体の新しい測定方法 4.EXiLE法
中村亮介
1
,
手島玲子
2
Ryosuke Nakamura
1
,
Reik Teshima
2
1国立医薬品食品衛生研究所代謝生化学部
2国立医薬品食品衛生研究所代謝生化学部 部長
pp.63-73
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201301063
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血清中抗原特異的IgEの存在は該当アレルゲンへの感作の事実を示すが,必ずしも症状の発現とは相関しない。我々は,ヒト高親和性IgE受容体遺伝子および転写因子NF-AT依存的ルシフェラーゼレポーター遺伝子を導入したラットの培養マスト細胞株RS-ATL8細胞を用い,ヒトIgEの架橋が惹起するマスト細胞活性化をルシフェラーゼアッセイにより簡便かつ高感度に検出する手法,「EXiLE法」を最近開発した。この手法は,保存血清を用いた後方視的研究にも用いることができる。