特集 アレルギー疾患における特異抗体の意義
II.アレルゲン特異IgE抗体の新しい測定方法 3.Diamond-Like Carbonを用いた新規高感度アレルゲンマイクロアレイの多項目抗原特異的IgE測定
木戸博
1
,
多田仁美
2
,
亀村典生
2
,
窪田賢司
3
,
鈴木宏一
3
Hiroshi Kido
1
,
Hitomi Tada
2
,
Norio Kamemura
2
,
Kenji Kubota
3
,
Kouichi Suzuki
3
1徳島大学疾患酵素学研究センター応用酵素・疾患代謝研究部門 教授
2徳島大学疾患酵素学研究センター応用酵素・疾患代謝研究部門
3応用酵素医学研究所株式会社
pp.56-62
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201301056
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Diamond-Like Carbon基板に高密度に抗原を固定化する蛋白チップの基盤技術を確立することで,従来にない高感度化,微量検体,同時多項目測定を達成した。これにより,これまで測定が困難であった臍帯血中の抗原特異的immunoglobulin E(IgE)の定量が可能になっただけでなく,IgE以外に抗原特異的IgG4,IgAの高感度定量も可能となり,アレルギーの病態を様々な抗体価から総合的に判定する技術が確立された。さらに血液中のアレルゲン濃度も同様の技術で高感度測定が可能になり,これら新技術がアレルギーの医療を変えようとしている。