特集 アレルギー疾患における特異抗体の意義
III.アレルゲン特異抗体の新しい意義 2.アレルゲン(抗原)特異的IgG4抗体
伊藤節子
1
Setsuko Ito
1
1同志社女子大学生活学部食物栄養科学科教授
pp.84-92
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201301084
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抗原特異的IgGおよびIgG4抗体がアレルギー疾患において,単に生体の抗原曝露の状況を反映しているのか,あるいは抗原特異的IgE抗体と競合的に働いて遮断抗体として働くのかについては結論が出ていない。食物アレルギーではアレルゲン除去食により完全に曝露を避けることが可能であること,摂取量の把握(=抗原曝露量の把握)が可能であることから抗原特異的IgGおよびIgG4抗体のアレルギー疾患の臨床的意義を明らかにするのに有用なモデルとなると考える。