特集 アレルギー疾患における特異抗体の意義
I.免疫学的側面 2.免疫寛容における特異抗体の意義
宇理須厚雄
1
Atsuo Urisu
1
1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院小児科教授
pp.24-29
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201301024
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免疫寛容とは,抗原性をもつ物質に対して免疫応答が起きないこと(免疫学的不応当)をいう。食物アレルギーの寛容獲得やその持続には特異IgEの産生,アフィニティの強さ,IgEが反応するコンポーネント,ペプチドやエピトープが重要な意義をもっている。一方,特異IgGやIgG4の食物アレルギーの感作・発症防止に関してアレルギー疾患発症の抑制や寛容誘導に関与しているという報告も多いが,未だ議論がある。