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連載 私達の研究(176)
ニトロ化環状ヌクレオチドと活性イオウ分子によるレドックスシグナル制御と生理機能
-Redox signal regulation by nitrated cyclic nucleotide and reactive sulfide species and its physiological function-
藤井重元
1
,
赤池孝章
2
Fujii Shigemoto
1
,
Akaike Takaaki
2
1東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野 准教授
2東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野 教授
キーワード:
活性酸素,8-ニトロ-cGMP,活性イオウ分子,システインパースルフィド
Keyword:
活性酸素,8-ニトロ-cGMP,活性イオウ分子,システインパースルフィド
pp.88-94
発行日 2017年10月25日
Published Date 2017/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201711088
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感染や炎症にともない産生される活性酸素は酸化ストレスをもたらし,さまざまな疾患病態に深く関与している。活性酸素・酸化ストレスは各種センサー分子や抗酸化因子からなる細胞内レドックスシグナル制御系を介し,細胞機能変化をもたらすことがわかってきた。我々は活性酸素シグナルの新規二次メッセンジャーとして8-ニトロ-cGMP(8-ニトログアノシン環状一リン酸)を発見し,その生理的・病態生理的役割の研究を行ってきた。また,新たなレドックスシグナル制御因子として活性イオウ分子種を同定し,その多彩な生理機能について研究を進めている。本稿では,8-ニトロ-cGMPと活性イオウ分子種によるレドックス制御機構とその生理機能について最新の知見を紹介する。