連載 カラーグラフィック
画像から読み解く感染症(24)〔最終回〕
Ⅸ骨関節 2.骨髄炎
上谷雅孝
1
,
小池玄文
2
,
大木望
3
Uetani Masataka
1
,
Koike Hirofumi
2
,
Oki Nozomi
3
1長崎大学医歯薬学総合研究科放射線診断治療学 教授
2長崎大学医歯薬学総合研究科放射線診断治療学
3長崎大学医歯薬学総合研究科放射線診断治療学 助教
pp.4-11
発行日 2017年5月25日
Published Date 2017/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201706004
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骨髄炎は細菌感染による化膿性骨髄炎がもっとも多く,その経過から急性・慢性骨髄炎に分けられる。起炎菌としては黄色ブドウ球菌が最多である。長管骨の骨髄炎では骨幹端に発生することがもっとも多い。診断には臨床所見・細菌の同定に加え,画像診断が大きな役割を果たす。画像診断の基本は単純X線写真であるが早期には異常を認めないことが多い。MRIは骨髄病変の描出感度が高く,早期診断や病変の進展範囲の評価に適している。しかし,骨髄の異常信号を示す他疾患との鑑別が必要である。