Japanese
English
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201701056
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
多剤併用療法(cART)の出現により当初は致死的であったHIV-1感染症はいまやコントロール可能な慢性感染症と位置づけられている。しかし,著しく早いHIV-1の増殖速度に加え,HIV-1が容易に薬剤耐性変異を獲得すること,また,感染細胞がリンパ節等の組織中に長期間留まることなどの理由により,依然として感染個体よりHIV-1を完全に駆逐することは不可能である。さらに,感染者が長期間,化学療法を受け続けなければならないことによる多様な問題が現行のcARTにおいても内包されている。また,薬剤耐性変異HIV-1の出現によりcARTに制限が必要となる症例も増加している。本稿ではおもに既存のcARTとは異なった機序でHIV-1の増殖を阻害する薬剤の開発状況に関してまとめた。