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特集
7.肺炎の入院(中等症~重症・超重症例)治療
Treatment of inpatient pneumonia with moderate or high severity
今村圭文
1
Imamura Yoshifumi
1
1長崎大学病院第二内科 講師
キーワード:
肺炎
,
中等症
,
重症
Keyword:
肺炎
,
中等症
,
重症
pp.81-89
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201612081
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死亡率が高い入院の肺炎患者治療では,治療の場,抗菌薬をどのように選択するかの2点が特に重要である。どのタイプの肺炎であっても敗血症をきたしている場合はICU等による全身管理と強力な抗菌薬治療が必要となる。各肺炎群別では,市中肺炎はA-DROP(市中肺炎の重症度分類)による重症度で,治療の場,治療薬の内容を判断し,非重症例では細菌性肺炎と非定型肺炎を鑑別した治療を行う。医療・介護関連肺炎ではA-DROPで重症度を判定し,誤嚥のリスクと耐性菌のリスクを参考に治療区分に従って治療薬を選択する。院内肺炎ではI-ROAD(院内肺炎の重症度分類)で重症度を判断し,耐性菌リスクの有無も加味して治療薬を決定する。医療・介護関連肺炎,院内肺炎では老衰や疾患終末期の肺炎例も多く,倫理面に配慮した治療方針を決定する。