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特集2 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)
2.カルバペネム耐性腸内細菌科細菌の疫学
Epidemiology of carbapenem-resistant Enterobacteriaceae
鈴木里和
1
Suzuki Satowa
1
1国立感染症研究所細菌第二部 室長
キーワード:
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症
,
五類全数把握疾患
,
カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌
,
Enterobacter属
Keyword:
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症
,
五類全数把握疾患
,
カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌
,
Enterobacter属
pp.77-83
発行日 2016年10月25日
Published Date 2016/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201611077
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カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症は感染症法の五類全数把握疾患であり,年間約1,500例の報告がある。わが国ではCREのうち約3割がカルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)であるが,菌種差があり,Enterobacter aerogenesはCPEの割合がきわめて低く,その他の菌種では約半数がCPEである。カルバペネマーゼにはさまざまな型があるが,国内のCPEのほとんどはIMP型である。一方,インドや中国への渡航歴がある患者からは,NDM型,KPC型,OXA-48型のCPEが分離されることが多い。近年,海外渡航歴のない患者からもこれらの海外型のCPEが分離されることもあり注意が必要である。