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連載 私達の研究(160)
C型肝炎ウイルスの病原性に関与するシグナルペプチドペプチダーゼ
Signal peptide peptidase participants in pathogenesis of hepatitis C virus
岡本徹
1
,
松浦善治
2
Okamoto Toru
1
,
Matsuura Yoshiharu
2
1大阪大学微生物病研究所分子ウイルス分野 助教
2大阪大学微生物病研究所分子ウイルス分野 教授
キーワード:
C型肝炎ウイルス,シグナルペプチドペプチダーゼ,肝疾患
Keyword:
C型肝炎ウイルス,シグナルペプチドペプチダーゼ,肝疾患
pp.116-124
発行日 2016年6月25日
Published Date 2016/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201607116
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C型肝炎ウイルス(HCV)に感染すると,高率に慢性化し,脂肪肝,肝硬変,肝細胞がんなど,さまざまな肝疾患を引き起こすが,HCVが肝疾患を惹起する分子機構は不明である。HCVの粒子を形成するコアタンパク質を発現するトランスジェニックマウスは,脂肪肝や肝細胞がんを発症することから,肝疾患の主要な原因因子と考えられる。本稿では,シグナルペプチドペプチダーゼ(SPP)によるコアタンパク質の切断とその生理学的意義に関する最近の知見を紹介する。