特集 臓器障害・生理機能に対応した抗菌薬の適正使用
1.感染症と臓器障害
3)抗菌薬の副作用による臓器障害と対策
橋本武博
1
Hashimoto Takehiro
1
1国立国際医療研究センター国際感染症センター フェロー
キーワード:
抗菌薬
,
副作用
,
臓器障害
Keyword:
抗菌薬
,
副作用
,
臓器障害
pp.43-50
発行日 2016年2月25日
Published Date 2016/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201603043
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抗菌薬は診療の中でも処方される頻度の高い薬剤である。しかし,副作用の多い薬剤でもある。薬剤熱,皮疹,肝機能障害,腎機能障害といった比較的頻度の高いものから,電解質異常,血糖異常とさまざまである。アレルギーがその最たるものであるが,濃度依存,免疫学的機序による副作用もあるため,抗菌薬の副作用の問題に悩まされることが多い。したがって,抗菌薬による副作用,対処法を認識することは重要である。本稿では,比較的よくみられる抗菌薬による各臓器障害と対策について述べる。