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特集 インフルエンザの施設内感染予防策
6.高病原性インフルエンザ流行時の診療継続計画について
Business continuity plan in healthcare facilities under pandemic of highly pathogenic influenza
木村哲
1
Kimura Satoshi
1
1東京医療保健大学 学長
キーワード:
A/H5N1
,
A/H7N9
,
A/H1N1pdm09
,
パンデミックワクチン
Keyword:
A/H5N1
,
A/H7N9
,
A/H1N1pdm09
,
パンデミックワクチン
pp.65-70
発行日 2015年11月25日
Published Date 2015/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201512065
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高病原性鳥インフルエンザA/H5N1は多くの国々でトリ-ヒト感染を起こしている。感染した場合のヒトに対する病原性も高い。鳥インフルエンザA/H7N9はトリに対して低病原性であるが,やはり,トリ-ヒト感染を起こし,ヒトには強い病原性を示す。ヒトにおける死亡率はそれぞれ,約53%および37%ときわめて高い。幸い,いずれもヒト-ヒト感染はまれで,持続的ヒト-ヒト感染はない。しかし,いずれもその病原性を保ったままヒトに感染しやすくなる変異が加わると,新型インフルエンザとして大流行することになる。その他の鳥インフルエンザが突如ヒトに流行を起こす可能性もないわけではないものの,上記2種のウイルスがヒトに対する病原性などから警戒されている。各医療機関には,このようなウイルスによるパンデミックが生じた場合に備えて,綿密な診療継続計画(BCP)を策定しておくことが求められている。