Japanese
English
特集 野外活動と感染症
5.重篤な創傷感染 -壊死性筋膜炎(Aeromonas感染症を中心に)-
Necrotizing fasciitis(Aeromonas infection)
武田和明
1
,
栁原克紀
2
Takeda Kazuaki
1
,
Yanagihara Katsunori
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 病態解析・診断学(臨床検査医学)
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 病態解析・診断学(臨床検査医学) 教授
キーワード:
壊死性筋膜炎
,
Aeromonas
,
LRINEC score
,
Finger test
Keyword:
壊死性筋膜炎
,
Aeromonas
,
LRINEC score
,
Finger test
pp.108-112
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201505108
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壊死性筋膜炎は浅層筋膜を含む皮下組織を炎症の首座とする皮膚・軟部組織感染症であるが,丹毒や蜂(ほう)窩(か)織(しき)炎(えん)などの他の皮膚・軟部組織感染症とは異なり,進行は急速で,適切な治療が行われない場合にはDIC(播種性血管内凝固症候群)や敗血症を合併し,予後不良となることが多い。また,炎症の首座が比較的深部に存在するため,発症早期の視診では比較的軽症に見えることもあり,注意が必要である。原因微生物としては,A群β溶連菌,黄色ブドウ球菌,Vibrio vulnificus,嫌気性菌などがおもにあげられるが,本稿では,野外活動との関連が深いAeromonas属菌による壊死性筋膜炎について概説する。