特集 細菌感染症
Aeromonas hydrophila による壊死性筋膜炎の1例
真島 瑛美
1
,
吉岡 はるな
1
,
尾本 大輔
1
,
春山 護人
1
,
吉岡 学
1
,
中村 元信
1
1産業医科大学,皮膚科学教室(主任:中村元信教授)
キーワード:
Aeromonas hydrophila
,
壊死性筋膜炎
Keyword:
Aeromonas hydrophila
,
壊死性筋膜炎
pp.1489-1493
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000188
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
61歳,男性。アルコール性肝炎の既往がある。刺身と生レバーを食べた2日後,立位困難となり救急搬送となった。当院搬送時,発熱と右下肢の発赤,水疱形成を認めた。入院後数時間で足背から壊死が急速に進行し,血液検査ではCRP10.22mg/dl,CK6934U/l,PCT43.89ng/mlであり,壊死性筋膜炎として右大腿切断術を施行。血液培養,右下肢の滲出液よりAeromonashydrophilaが検出された。Aeromonas hydrophilaは劇症型軟部組織感染症の起炎菌のひとつであり,急激な経過で重篤化することもある。易感染性宿主の場合は特に,起炎菌として念頭に置く必要があると考える。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.