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特集 野外活動と感染症
2.マダニ感染症 2)マダニ媒介ウイルス感染症
Tick-borne viral diseases
早坂大輔
1
Hayakawa Daisuke
1
1長崎大学熱帯医学研究所ウイルス学分野 助教
キーワード:
マダニ
,
ダニ媒介性脳炎ウイルス
,
重症熱性血小板減少症候群ウイルス
Keyword:
マダニ
,
ダニ媒介性脳炎ウイルス
,
重症熱性血小板減少症候群ウイルス
pp.48-55
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201505048
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マダニが媒介するウイルス感染症には,クリミア・コンゴ出血熱(Crimean‐Congo hemorrhagic fever:CCHF)やダニ媒介性脳炎(tick-borne encephalitis:TBE),重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)など,公衆衛生上,問題となる多くの感染症が知られている。これらの病原ウイルスを媒介するマダニは,動物を吸血する際に病原体を伝播し,ヒトへのウイルス感染源となる。マダニ媒介ウイルス感染症のうち,TBEとSFTSはわが国での患者報告があり,その予防対策が重要となる。そこで本稿では,これらのマダニ媒介ウイルス感染症について,病態や予防・治療,病原ウイルスとその生態,わが国での発生状況,さらに我々が行っているマダニウイルス調査などについて紹介する。