Japanese
English
特集 野外活動と感染症
2.マダニ感染症 1)細菌・リケッチア
Tick-borne infectious disease -Bacteria/Rickettsia-
吉田將孝
1
,
泉川公一
2
Yoshida Masataka
1
,
Izumikawa Koichi
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座呼吸器病態制御学
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科感染免疫学講座臨床感染症学 教授
キーワード:
ダニ媒介感染症
,
日本紅斑熱
,
ツツガムシ病
,
ライム病
,
バベーシア症
Keyword:
ダニ媒介感染症
,
日本紅斑熱
,
ツツガムシ病
,
ライム病
,
バベーシア症
pp.40-47
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201505040
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近年,全国の野山,森林,草地に生息しているマダニに媒介される感染症が問題となっている。わが国で発生がみられるダニ媒介感染症としては日本紅斑熱やツツガムシ病が知られている。2013年に重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)患者がわが国ではじめて確認されたニュースは,発症患者の致死率が6~30%と非常に高いこともあり,一般の人々にも広く認知されるきっかけとなった。発熱,頭痛,倦怠感といった非特異的症状で発症することも多く,野外活動歴の聴取や,刺し口,皮疹の確認が重要である。また,感染経路や起因微生物の生活環が徐々に明らかになってきており,適切な予防や治療を行うための正しい知識の周知が求められる。