Japanese
English
症例報告
マダニ刺症の3例
Three cases of tick bites
川村 哲也
1
,
秦 まき
2
Tetsuya KAWAMURA
1
,
Maki HATA
2
1浜松医科大学皮膚科教室
2沼津市立病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu, Japan
2Department of Dermatology, Numazu City Hospital, Numazu, Japan
キーワード:
マダニ
,
多数寄生
,
幼虫
,
摘除法
Keyword:
マダニ
,
多数寄生
,
幼虫
,
摘除法
pp.449-452
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102013
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要約 症例1:54歳,女性.天城湯ヶ島へ出かけ,翌日から紅色丘疹が多発した.皮疹の中心にはマダニの虫体が付着しており,周囲を含め摘出した.タカサゴキララマダニの幼虫と同定した.症例2:69歳,男性.自宅で草取り中,虫体を自覚した.左足関節に虫体1匹が付着し,周囲を含め摘出し,タカサゴキララマダニの若虫と同定した.症例3:69歳,男性.沼津市内で受傷した.右膝窩に虫体1匹が付着し,周囲を含め摘出し,タカサゴキララマダニの若虫と同定した.症例1,3では,組織学的に表皮内に口下片を認め,刺入部に一致して著明な浮腫と細胞浸潤がみられた.いずれの症例も塩酸ミノサイクリンの内服を行った.Borrelia burgdorferi抗体は症例1,3では陰性だった.マダニ刺症はリケッチアなどを媒介する可能性があるため,確実な虫体の摘出,および抗生剤の予防投与が重要と考えた.
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