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特集 周術期感染症の制御と治療戦略
5.アクティブサーベイランスと保菌者対策
Active surveillance and bacteria carrier measures
桐林孝治
1
,
草地信也
2
Kiribayashi Takaharu
1
,
Kusachi Shinya
2
1東邦大学医療センター大橋病院外科 助教
2東邦大学医療センター大橋病院外科 教授
キーワード:
アクティブサーベイランスカルチャー
,
リアルタイムPCR法
,
Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)
,
Mupirocin
Keyword:
アクティブサーベイランスカルチャー
,
リアルタイムPCR法
,
Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)
,
Mupirocin
pp.60-65
発行日 2015年1月25日
Published Date 2015/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201502060
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潜在的保菌者に対して,アクティブサーベイランスカルチャー(積極的監視培養)と呼ばれる患者の保菌状態を積極的に調べることによる感染対策の活用が近年言われている。その意義は,可視化することにより,医療従事者の接触感染予防策への意識を向上させ,院内伝播を抑制することにある。選択培地やリアルタイムPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法を用いることにより予防策開始の早期化が可能となる。周術期感染症対策として,ハイリスク患者に術前アクティブサーベイランスカルチャーを施行することは,早期に接触感染予防策を打つことが可能であり,周術期感染制御を強化させることにつながり,耐性菌感染予防や医療経済学的にも有効であると考えられる。