Japanese
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特集 生物学的製剤治療の最前線
I 生物学的製剤の治療の進歩 2.関節リウマチに対するT細胞活性化阻害療法
T cell targeting treatment in rheumatoid arthritis
齋藤和義
1
Saito Kazuyoshi
1
1産業医科大学医学部第一内科学講座 准教授
キーワード:
関節リウマチ
,
生物学的製剤/アバタセプト
,
T細胞/CTLA-4
Keyword:
関節リウマチ
,
生物学的製剤/アバタセプト
,
T細胞/CTLA-4
pp.35-45
発行日 2014年10月25日
Published Date 2014/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201411035
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関節リウマチ(RA)の病態形成においてTNF(腫瘍壊死因子)がもっとも重要であると考えられ,その阻害薬の開発が先行したが,異なる作用機序であるT細胞阻害がほぼ同等の滑膜炎抑制をもたらすばかりか,骨関節破壊において同等の抑制効果があることがhead to headの試験で明らかとなった。CTLA-4I融合タンパク・アバタセプトが,いかなる機序でTNF阻害に匹敵する骨破壊抑制効果が得られるのかに関しては不明のところが多かったが,最近,直接,破骨細胞の分化抑制を誘導することが示された。また,アバタセプトは自己抗原提示から自己反応性T細胞の活性化を抑制することより,RAのみならず,他の自己免疫疾患を含めた治癒までも期待させる。