連載 目で見る真菌と真菌症(22)診断・治療法から見た大切な真菌症
4.治療薬の選択と投与
金子幸弘
1
,
浦井誠
2
,
宮﨑義継
3
Kaneko Yukihiro
1
,
Urai Makoto
2
,
Miyazaki Yoshitsugu
3
1国立感染症研究所真菌部 主任研究官
2国立感染症研究所真菌部 研究員
3国立感染症研究所真菌部 部長
pp.4-14
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201309004
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
最近10年間での抗真菌薬の新しい変化はエキノキャンディン系薬の登場である。2002年に上市されたミカファンギン(MCFG)に続き,2012年にカスポファンギン(CPFG)が使用可能となった。現在,主薬となるのは3系統:ポリエン系薬,アゾール系薬,エキノキャンディン系薬であり,ポリエン系薬でもリポソーム製剤の使用により副作用が軽減された。また,新規アゾール系薬であるボリコナゾール(VRCZ)の登場によりアスペルギルス症に対する標準薬となった。