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特集 小児臨床検査2024
XIII.感染症検査
5.真菌・リッチケア 1)真菌感染症(主にカンジダ感染症について)
Diagnosis of fungal infections;candida infection etc
菱木 はるか
1
Haruka Hishiki
1
1帝京大学ちば総合医療センター小児科
キーワード:
深在性真菌症
,
血液培養
,
β-D-グルカン
,
抗原検査
,
抗体検査
Keyword:
深在性真菌症
,
血液培養
,
β-D-グルカン
,
抗原検査
,
抗体検査
pp.645-649
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002028
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はじめに
真菌感染症の病型は,口内炎や皮膚炎などの表在性感染症から,呼吸器などの臓器病変あるいは菌血症・髄膜炎などの全身感染症をきたす深在性真菌症に分類される。小児における深在性真菌症は,低出生体重児や免疫機能が低下した患者に発症し,重篤化する。発症病態として,皮膚や消化管の常在菌が局所臓器や全身に感染をひき起こす内因性真菌症,環境や食物由来の真菌胞子を吸入することで呼吸器や全身に感染をひき起こす外因性真菌症に分けられる。おもな原因真菌として,内因性真菌症ではカンジダが,外因性真菌症ではアスペルギルス,クリプトコックス,ムーコルが挙げられる。真菌感染症の診断は困難で,血液・喀痰などの臨床検体の培養検査,病理組織学的診断,血清学的診断,画像検査など,複数の検査法を組み合わせて行う。
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